2012年11月24日土曜日

第6回熊谷ガールズラグビー大会

朝方は、いまにも雨が落ちてきそうな天気でしたが、すぐに雲がとれて風も弱く、小春日和の土曜日でした。
 
きょうは、埼玉県熊谷市で女の子だけのラグビーのおまつり「ガールズラグビーフェスティバル」が開催されました。
おそらく、東日本では最大規模の女子ラグビーのイベントで、北は北海道(!)から西は長野県まで、ラグビースクールが集まりました。(すみません、大会パンフをもらい損ねたので、参加人数やら、地域などは不正確です)

 

熊谷市って、熊谷駅前にラグビーボールのオブジェがあるくらいで、「ラグビータウン」を標榜する自治体なのですね。
だって、公園内にはラグビー専用グラウンドが3つ。この規模は、おそらく全国でもここと高校ラグビーのメッカ「花園ラグビー場」くらいのものでは…。(すみません、不確かです)

ウチの子は、ことし5年生なので、初めて第2グラウンドで試合でした。小さいながら、スタンド付きの立派なグラウンドです。ちなみに、芝種は野芝で、オーバーシードはしていませんが、とてもいい状態でした。

上の写真で、正面奥に見えるのが、第1グラウンドのスタンドです。きょうは、ファングリーンの地元成蹊大学VS学習院大学の試合がおこなわれてました。


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きょうは、仲間の紹介で、埼玉県で校庭芝生化に熱意を燃やすお父さんとお話しすることができました。
ティフトンによるポット苗方式を勉強するために、埼玉から鳥取県まで車で行ってきたとか。しかも自費で!この分野の第一人者NPOグリーンスポーツ鳥取のニール・スミス氏に大いに薫陶を受けてきたそうです。
もうこれで、ぼくらの仲間だな(笑)。

芝生のネガティブイメージって、とても根強いものがあって、「芝生って良いよね」“だけどね"「すぐに痛んでハゲるんだよね」「管理が大変でしょ」「野球ができないし」「ラインが引けない」「使えない期間が長いよ」なんて、かならず言われます。おまけに「何で芝生にするの?今のままで良いのに…」そこまで言う!?

しかし、どれもすべて払拭できることばかり。ぼくに言わせると過去の亡霊です。
がんばってください!応援しますヨ! 

2012年11月22日木曜日

寺田寅彦「芝刈り」


寺田寅彦という地球物理学者がいました。
「天災は忘れた頃に来る」という言葉を残したことで知られ、気象学・地震学・海洋学などに業績をあげている、明治から昭和初期を生きた人です。

彼は、高校時代に熊本第五高校で夏目漱石に英語・俳句を習い、後年漱石の門下生となって、漱石文学の登場人物のモデルになっています。また、学者だけではなく随筆家としても、自然科学者の見識から独特の作品を残し、高い評価を得ております。

寺田寅彦の「芝刈り」と題した随筆を、ファングリーン理事で芝生の社会学者であるT氏が教えてくれました。病気療養中であった寺田が、自宅の庭の芝生が伸びているのを見て、芝刈りばさみを購入して、家人と10日ほどかけて芝刈りする話で、芝生の様子やそこに潜む生き物の光景を、いかにも自然科学者の目で追っています(全文はココで読めます)。
 

許されうる限りの日光を吸収して、芝は気持ちよく生長する。無心な子供に踏みあらされても、きびしい氷点下の寒さにさらされても、(中略)母なる土の胸にしがみついている。そうして父なる太陽が赤道を北に越えて回帰線への旅を急ぐころになると、その帰りを予想する喜びに堪えないように浮き立って新しい緑の芽を吹き始める。
 梅雨期が来ると一雨ごとに緑の毛氈(もうせん)が濃密になるのが、不注意なものの目にもきわ立って見える。静かな雨が音もなく芝生に落ちて吸い込まれているのを見ていると、ほんとうに天界の甘露を含んだ一滴一滴を、数限りもない若芽が、その葉脈の一つ一つを歓喜に波打たせながら、息もつかずに飲み干しているような気がする。


うん、うまいな。


じつは、告白しますが…、わたくし事務局は学生時代に地球物理学を勉強したことがあり、大学の研究室の指導教官は寺田寅彦の“弟子の弟子”でした。てことは、わたしは寺田寅彦の“ひ孫弟子”であり、文学的には漱石の“玄孫(やしゃご)弟子”と呼ばれても過言ではありません(過言だ)。てことはつまり、このブログの文章は夏目漱石の流れをくんでいるとも言えるわけですな(なに言ってるんだか)。

2012年11月18日日曜日

今シーズンもいよいよ終盤戦

先週日曜日で、今年度の大規模イベントは終了。次は春の桜まつりです。
いっぱいテントが立ち並んで、フォークリフトが走ったにもかかわらず、がんばってくれた芝生たちをねぎらってやろうと、本日は、落ち葉掃除と肥料散布をおこないました。
 

落ち葉掃除をする前は、こんな感じに落ち葉が積み重なっています。なんか、それでもハトはたくさんいますねぇ。いったいなにくってんだか…。


トラクターを走らす前に、石拾い・ゴミ拾いをやっていて、見つけてしまいました。上の写真の、中央に丸く茶色くなっているところわかりますか?焼けこげです。
どうやら、青空市で火を使っていたテントのあたりらしいのですが、ほぼまん丸なので、バケツに入れた炭を置いたか、そんなかんじです。悪気がないのはわかっているのですがね。ちょっと注意してくれればね。



気を取り直して、芝刈りです。ほとんど芝は刈れずに、ぬれた落ち葉を吸い取ってキレイにしました。芝生にたっぷり太陽が当たりますね。


そして、その後に肥料。きょうは、芝生専用肥料を1㎡あたり20g散布しました。


終わったらさっそく、家族連れが遊んでます。

きょうは、わざわざ江東区から校庭芝生化に熱意を持つお父さんが見学に来てくれました。私たちの経験が参考になるとうれしいな。

2012年11月17日土曜日

青空市から一夜明けた市民公園


ご報告が遅れてしまいましたが、今週月曜日、青空市後のむさしの市民公園の様子を見に行って来ました。大勢の来場者で賑わうお祭り後の傷み具合を確認するためと、テントの撤去作業の様子を見るためです。

 前日の夕方からまとまった雨が降り地盤がゆるんだ状態でしたので、テントの撤去作業のための運搬車輌が芝生の中を走り回れば大きなダメージが残ってしまい ます。市役所から設営業者さんには十分注意をしてもらっていますが、それでも「全く入らないというわけにはいかない」ということで、作業の様子が気になっ たのですが、この日は雨が上がった直後でテントも濡れたままだったため、撤去作業は中止になったとのことでした。フォークリフトなどが芝生に 入るにしても、乾いた状態で入るのと湿ってゆるんだ状態で入るのでは、芝生へのダメージは大きく異なりますので、ちょっと一安心です。


ティフトンの層が分厚く保護してくれています

 さて、お祭りそのものによるダメージですが、今年は、夏場のティフトンの成育状況が例年になく素晴らしく、ティフトンのほふく茎が絡み合った層が厚いクッションの役割を果たしてくれたおかげでしょう、青空市後の状態としては、例年になく良い状態です。


テントの間の動線部分もしっかり芝生が残ってます

だいたい毎年、こういったテントとテントの間は人の通行の集中する動線となり、芝がすり切れて土が見えてしまったりするのですが、このとおり、しっかりとした芝生が残っています。

芝生の東端部分 ここは車も通るのでこの状態

芝生の東端はこの状態。この部分は人の動線である他に、設営での車輌の通路にもなること、またもともと日当たりが悪くティフトンの成育がとてもよくないこともあって、これだけダメージが残ってしまっています。

芝生の東北角 ここは恐らくフォークリフトの出入り口だったのでしょう

芝生の北東角。ここも日当たりがあまりよくないのと、こうしたお祭り時に車輌の出入りと、恐らく芝生にフォークリフトが入る際の出入り口になっているのでしょう、10月に撒いて育ってきたライグラスがべっちゃりと潰れてしまっています。ここは、市役所側の公園入り口から入って最初に目に入る部分ですから、美しく維持したいところなのですが。



芝生化以前から年に3回こうした大きなお祭りイベントが開催されていたため「芝生はとうてい無理」と言われていたむさしの市民公園ですが、全面芝生化から3年を経た私達の経験から言えば、お祭りそのものや大勢の来場者に踏まれることによるダメージは、実はたいしたことはありません。問題は設営や撤去作業の時のトラックやフォークリフトが走り回ったり、重い荷物を長時間置きっぱなしにすることによるダメージなのです。今回、例年よりも良い状態の芝生でこの青空市を迎えてみて、またその確信を強めました。

2012年11月8日木曜日

朝日新聞投書欄


今朝の朝日新聞投書欄「声」に、「新国立競技場は芝生に配慮を」と題した読者からの投書が掲載されていました。

タイトルを見て「おっ」と思い、内容を読んで良いこと言うなぁと思って名前を見たら、日大生物資源科学部で、日本芝草学会副会長の藤崎先生でした。

ホント、良い芝生がなければ良いプレーができず、けっきょく集客にも影響するってこと。競技場の計画を作る人たちにはわかってほしいですね。

2012年11月7日水曜日

とび出せ!緑の校庭へ

去る11月3日(土)は「東京都教育の日」でした。
 
今年は記念行事として、4年前に校庭芝生化をおこなった、新宿区立四谷第六小学校にて「とび出せ!緑の校庭へ」が開催されました。
 
 

事前に、東京都教育庁へ申し込みをして、行って参りました。

 
小学校は、校庭のほぼ全面が芝生化されていますが、それでも1,200㎡ほどのちいさな校庭です。
夏芝ティフトンをベースに、1ヶ月前にオーバーシードされた冬芝ライグラスが生えそろった、むさしの市民公園とおなじ形態の芝生でした。
 

当日が、1ヶ月間の養生あけでした。

上の写真の正面が北の方角に当たるのですが、南側に体育館、西側に校舎が隣接しているため、校庭の西側の端っこは、日陰になる時間が長そうで、ティフトンの生育には厳しいかなという感じがしました。ちょうど、校舎からの出入り口で、踏圧が集中するところになります。


イベントでは、川渕元チェアマンと、同校の卒業生でもある阿川佐和子さんの対談や、同志社大学心理学部の鈴木教授の「校庭芝生化が子供の“こころ”や“からだ”に与える効果」という講演がありました。

鈴木教授は元同志社小学校の校長先生でもあり、関西を中心に活躍するNPO法人芝生スピリットと協力して、芝生が子供の成育に与える効果を科学的に検証されていますので、以前から一度お会いしてみたいと思っていました。

講演後、ご休憩中のところへ図々しくも押しかけて、いろいろ話をさせていただきました。先生、ありがとうございました。

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さて、当日のイベントにうかがって、ちょっと残念だったことを2点ほど。

イベントの最初に、東京都教育長がご挨拶されたのですが、「芝刈り・散水・施肥などの芝生の維持管理は大変で…」と話していらっしゃいました。

教育長が実際に作業をされての感想ならそれでも良いのですが、東京都は一定の条件を満たせば、公立学校の校庭芝生化の初期投資の全額を補助することになっています。
つまり、大型の芝刈り機だろうと、全自動のスプリンクラーだろうと全額補助されるのです。だから散水なら、タイマーセットしておいて“ピッ”だし、1,200㎡なら乗用芝刈り機なら20~30分くらいで刈り終えるはず。そんなに大変じゃないんですよ。(あくまでも個人の感想であり、校庭芝生化の作業量をしめすものではありません)

教育長の言葉は、四谷六小のボランティア芝刈り部隊をねぎらう意味の言葉だったのだと思いますが、校庭芝生化のネガティブイメージのひとつとして「芝生は管理が大変」という言葉が一人歩きすることが多いので、もう少し言葉を足してもらえれば…と、せんえつながら、ちょっとそんなことを思ってしまいました。


ふたつめは、このイベントのチラシにも「裸足で過ごすことをおすすめしています」と書いてあったのに、ぼく以外にだれもハダシになっていなかったこと。

参加者のかなりの割合のヒトが、スーツ姿の教育関係者だったのですが、みなさん革靴でガシガシと芝生の上を歩かれていました。

ちょっと寒かったのですが、日なたと日陰の温度差を感じたり、芝生はチクチクしないもんだってことをぜひわかってもらいたかったんですけどね。(高麗芝や野芝はチクチクするけど、ライグラスはふわふわなんですよ)

先にも書きましたが、当日が1ヶ月の養生あけ。つまり、児童が芝生の感触を味わう前に、その良さを知らない大人たちが革靴で踏み荒らしてしまったわけで、子どもたちに申し訳なく思いました。

秋のオーバーシードの養生あけって、1年中で一番芝生がキレイでキモチイイときなんですよね。
参加した各地の教育委員会や教職員の方々に、芝生の良さがわかってもらえたかなぁ。
武蔵野市から参加してくれたM先生もね。