2016年9月30日金曜日

秋のエアレーション&種まき作業


9月30日の金曜日、毎年この時期恒例の、秋のエアレーションと冬芝種まき(オーバーシーディング)を行いました。

今年は7月から8月に掛けての夏芝ティフトンの成育が悪く、匍匐茎で覆いきれない裸地スポットが目立ちます。こういう状況ではつい、冬芝の種を多めに蒔いて、手っ取り早く裸地を緑で覆ってしまいたくなりますが、それはまた来年春のティフトンを苦しくするもとにもなり得ます。

市民公園のような(というか関東以南のスポーツ競技場の芝生や学校校庭の芝生の多くがそうだと思いますが)、夏芝ティフトンをベースに、季節に応じて冬芝ライグラスを育生する手法の芝生では、いかにティフトン層を丈夫に厚く育てるかが肝心です。ライグラスを多めに撒きたい状況ではありますが、ここはぐっとこらえて、冬の間のティフトンを保護するのに十分かつ多すぎない量として、例年同様1㎡あたり40gのライグラスの種を蒔くことにします。

ちなみに、こちらが昨年の作業の記録です。

昨年は3種類の種を20gずつ計60g/㎡でした。
かなり多く撒きましたね。 


まずは芝刈り。種を蒔くと、しばらくは芝刈りが出来ませんので(せっかく撒いた種を芝刈機の集草機が吸い取ってしまいますので)、気持ち低めに刈ります。




その上でエアレーション。昨年から導入されたバイブロファインタインで、小さく浅めの穴を多数あけつつ地表から4~5センチの深さまでほぐしていきます。半年の利用で固く踏み固められた地面がフカフカにほぐされていきます。



いよいよ種まき。一見もみ殻のようですが、ちゃんと中身が入っています。適度な水と温度を与えることで、数日で発芽します。ハト達にとっては大変なごちそうのようで、毎回毎回、播いているそばから集まってきて、我々がいなくなるのをじっと待っています。


スプレッダーという道具を2台用いて、ペレニアルライグラス・クイックスタート
アニュアルライグラス・キャンディーディムという2種類の種をそれぞれ20g/㎡、まんべんなく均一に播いていきます。



種まきの後は肥料です。年に数回の今回のような機会には、普段使いするにはちょっと(というか数倍)値の張る高級肥料をおごります。高級肥料は粒が小さくて、散らばり方までゴージャスな気がしてきます。

肥料を撒いたところでもう一度バイブロファインタインを軽く掛けて、種を穴に落とし込み、地面に定着させます。 その後にたっぷりと散水します。







午後の早い時間に作業終了。秋雨の合間を縫って、いい作業が出来ました。ご協力頂きました栗芝のみなさん、ありがとうございました。

さて、このくらいの気温だと、およそ5日で発芽する見込みです。発芽後は、公園の南側1/3と、東側の縁の部分を幅2mほどを養生させて頂く予定です。私達の芝生づくりでは、「芝生は使ってなんぼ」のスタンスでやっていますので、極力養生はしないようにしているのですが、発芽後の一番踏まれることに弱い2週間ほど、公園のおよそ半分に限定して、芝生の成育保護期間をとらせて頂きます。

ちょっとの間、利用を我慢して頂くことになりますが(使える部分は残してありますが)、利用解放する10月の下旬にはみちがえるような素晴らしい芝生になっていること、乞うご期待です。

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