去る11月3日(土)は「東京都教育の日」でした。
今年は記念行事として、4年前に校庭芝生化をおこなった、新宿区立四谷第六小学校にて「とび出せ!緑の校庭へ」が開催されました。
事前に、東京都教育庁へ申し込みをして、行って参りました。
小学校は、校庭のほぼ全面が芝生化されていますが、それでも1,200㎡ほどのちいさな校庭です。
夏芝ティフトンをベースに、1ヶ月前にオーバーシードされた冬芝ライグラスが生えそろった、むさしの市民公園とおなじ形態の芝生でした。
当日が、1ヶ月間の養生あけでした。
上の写真の正面が北の方角に当たるのですが、南側に体育館、西側に校舎が隣接しているため、校庭の西側の端っこは、日陰になる時間が長そうで、ティフトンの生育には厳しいかなという感じがしました。ちょうど、校舎からの出入り口で、踏圧が集中するところになります。
イベントでは、川渕元チェアマンと、同校の卒業生でもある阿川佐和子さんの対談や、同志社大学心理学部の鈴木教授の「校庭芝生化が子供の“こころ”や“からだ”に与える効果」という講演がありました。
鈴木教授は元同志社小学校の校長先生でもあり、関西を中心に活躍するNPO法人芝生スピリットと協力して、芝生が子供の成育に与える効果を科学的に検証されていますので、以前から一度お会いしてみたいと思っていました。
講演後、ご休憩中のところへ図々しくも押しかけて、いろいろ話をさせていただきました。先生、ありがとうございました。
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さて、当日のイベントにうかがって、ちょっと残念だったことを2点ほど。
イベントの最初に、東京都教育長がご挨拶されたのですが、「芝刈り・散水・施肥などの芝生の維持管理は大変で…」と話していらっしゃいました。
教育長が実際に作業をされての感想ならそれでも良いのですが、東京都は一定の条件を満たせば、公立学校の校庭芝生化の初期投資の全額を補助することになっています。
つまり、大型の芝刈り機だろうと、全自動のスプリンクラーだろうと全額補助されるのです。だから散水なら、タイマーセットしておいて“ピッ”だし、1,200㎡なら乗用芝刈り機なら20~30分くらいで刈り終えるはず。そんなに大変じゃないんですよ。(あくまでも個人の感想であり、校庭芝生化の作業量をしめすものではありません)
教育長の言葉は、四谷六小のボランティア芝刈り部隊をねぎらう意味の言葉だったのだと思いますが、校庭芝生化のネガティブイメージのひとつとして「芝生は管理が大変」という言葉が一人歩きすることが多いので、もう少し言葉を足してもらえれば…と、せんえつながら、ちょっとそんなことを思ってしまいました。
ふたつめは、このイベントのチラシにも「裸足で過ごすことをおすすめしています」と書いてあったのに、ぼく以外にだれもハダシになっていなかったこと。
参加者のかなりの割合のヒトが、スーツ姿の教育関係者だったのですが、みなさん革靴でガシガシと芝生の上を歩かれていました。
ちょっと寒かったのですが、日なたと日陰の温度差を感じたり、芝生はチクチクしないもんだってことをぜひわかってもらいたかったんですけどね。(高麗芝や野芝はチクチクするけど、ライグラスはふわふわなんですよ)
先にも書きましたが、当日が1ヶ月の養生あけ。つまり、児童が芝生の感触を味わう前に、その良さを知らない大人たちが革靴で踏み荒らしてしまったわけで、子どもたちに申し訳なく思いました。
秋のオーバーシードの養生あけって、1年中で一番芝生がキレイでキモチイイときなんですよね。
参加した各地の教育委員会や教職員の方々に、芝生の良さがわかってもらえたかなぁ。
武蔵野市から参加してくれたM先生もね。
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