2014年4月12日土曜日

2014年の芝生仕事はじめ

さくらと新芽の入り交じった、春満開の市民公園

前の記事でご紹介しました「桜まつり」の屋台やステージが撤去された翌々日の4月9日、むさしの市民公園の芝生のエアレーションと冬芝播種作業、不陸の修正作業などを行いました。昨年の記事にも書きましたが、例年この時期のこの作業が、むさしの市民公園でのファングリーンの「仕事はじめ」となっています。

昨年に引き続き、今年も夏から秋にかけての夏芝ティフトンの生育状況がとても良かったため、休眠中のティフトンの状態も、秋に蒔いた冬芝ライグラスの状態も、3月下旬時点での芝生としてはこれまでで一番いいと言って良いものでした(毎年そう言っていますが、その通りなので仕方がありません(笑))
 

ガチガチに踏み固められ、ワダチの残った地面

これなら桜まつりが行われても十分耐えられるのではないかと期待したのですが、やはり甘かったようです。前の記事で書きましたが、今年の桜まつりは桜の見頃が約1週間と短期間に集中したその週末にあたったためか、昨年の中止のうっぷんをはらすためか、(数えたわけではないですが)例年の倍くらいではないかと思われるような大変な人出で、その踏圧も相当なものだったのでしょう。また、会場の設営作業の前と、撤去作業の前にちょうど雨が降ったために、ぬかるんだ状態で車輌が走り回ったのでしょう。ライグラスは周辺部分にわずかに残るだけとなり、大部分の地面はカチカチに踏み固められていました。

芝生化以前はコンクリートのように固い地面だった市民公園ですが、その頃を思い出させるような固さになってしまいました。これでは植物が育つのは困難ですので、まずはこれをほぐす作業から始めます。
 

バイブロエアレーターを使って地面をほぐしていきます

毎度おなじみのバイブロエアレーターです。鉄のスパイクのついたローラーを地面に突き刺し、振動させながら転がして固まった地面をほぐします。が、場所によってはこのスパイクが深く刺さらないほどに固まってしまっています。いつもは全体に一回りかけて完了なのですが、今年はは念入りに、2回3回と繰り返します。



 地面がほぐれたところで、ティフトンがえぐれて凹部になってしまったところに、お隣武蔵野陸上競技場で余った芝ロール(というかティフトンの地下茎をたっぷりふくんだ土マット)を敷いていきます。


冬芝ライグラスの種です。もみ殻のよう。


その上に冬芝ライグラスの種を1㎡あたり約30g蒔きます。スプレッダーという道具を用いて均等に蒔いていきます。今年は2台導入で作業効率大幅アップです。

地面に落ちた種の様子

 種を蒔いた後で乗用芝刈機でブラシを引きながら走り回り、転圧と種のすりこみを行います。経験上、エアレーションであけた穴に落ちた種ほどよく育ちます。単にハトの餌食になるのを免れるからかもしれませんが。


肥料を散布して、たっぷり1時間以上を掛けて散水します。散水しながら、芝生の北側半分をロープで囲いゴールデンウィーク頃まで約1ヶ月養生します。


私達が作っているのは使ってなんぼの芝生ですから、本当は極力養生期間は設けたくないのですが、春のこの時期、桜まつりのダメージで、従来の芝生による保護が全く期待出来ない状態では、発芽したばかりの芝生の新芽は踏まれることに耐えられません。また、今回はいつも以上に入念に土をほぐしているため、土が落ち着く前に強く踏み込まれるとすぐにえぐれてしまいます。

 そういうわけで、1年でこの時期の1ヶ月だけ、ティフトン層の弱い芝生の半面だけは、養生させてもらうことにしています。利用者の皆さんにはご不便をおかけしますが、ゴールデンウィーク頃には気持ちの良い芝生を使えることを楽しみに、しょうしょうご辛抱頂きたく、ご理解をお願いいたします。

早速鳩たちが種のにおいを嗅ぎつけて集まってきました

0 件のコメント: