2017年4月5日水曜日

さくら祭り終了 ファングリーンの仕事始め




4月はじめの年中行事さくら祭りが終わった後は、こちらも毎年恒例の春のエアレーションと種まき作業です。毎年、4月の第一日曜日がさくら祭りで、続く月火で会場の撤去作業ですので、その直後の水曜日か木曜日にこの作業を行っています。ファングリーンにとってはこれが今シーズンの本格的な仕事始めになります。

日に日に気温が上がっていく春の陽気のもと、一日も早く緑の芝生を復活させたいので、なるべく早いタイミングで土をほぐし、種を蒔きたいのです。
 



 

こちらがさくら祭りで大勢のお客さんを受け入れてほっと一息ついた市民公園の芝生の様子。一冬越して昨年秋に育った冬芝もだいぶ擦り切れてしまっていますが、ここからどんどんと緑が復活していきます。その成長を助けるために、ひと冬かけて踏み固められた土をほぐし、種を追い蒔きし、肥料を与えてやります。




 

毎度おなじみのバイブロファインタインで、踏み固められた土を、深さ4~5cmほどまでほぐして通気性をよくし、根が入りやすくしてやります。スポーツのための芝生、思い切り遊ぶための芝生にとって、踏み固められることは宿命ですので、これを人の手を入れてほぐしてやります。年に2回ほどこの作業を行います。




バイブロでぼこぼこと浮き上がった地表面を、ローラーでならしてやります。場合によっては、エアレーションした状態でそのまま種をまいて、穴の中に種を落として、その後ローラー転圧するという手順でやることもあるのですが、今回はこのやり方にしました。
 






種まきです。キャンディーディムという種類の冬芝の種を、緑が残っている部分は少なめ、土が見えている部分は多めに、トータルで1㎡あたり40gほどを、スプレッダーという道具を使って均等に蒔いていきます。ところで、冬芝といいますが、真冬にあたる11月下旬から3月中旬くらいまでは成長が止まります。一番成長するのが気温10度~20度の頃で、冬芝というよりは「春秋芝」という感じです。初夏くらいには刈っても刈ってもワサワサと育ってしまって困るくらいです。
 





一見もみ殻のようですが、ちゃんと中身が入っています。適度な水と温度を与えることで、数日で発芽します。鳩にとっては大変なごちそうのようで、種まき作業をしていると毎度毎度どこからともなく集まってきます。鳩の世界にも口コミとかあるんでしょうか。




種を蒔いた後に、ピンスパイクと呼ばれる、バイブロタインよりもより細かい目で浅く穴を開けていく機械を転がして、種を地面に押し込んでやります。




 





その後施肥(肥料やり)です。普段はお手頃価格の肥料ですが、年に12回、高級肥料をおごります。粒子が細かく、じっくり長く効く肥料です。値段も倍しますが、効き具合もはっきり違う….気がします。
 




その後はたっぷり散水です。もともと緑が残っていた部分は保水性も高いのでいいのですが、土になってしまった部分はすぐに乾いてしまうので、何度か散水を繰り返します。
  


散水終了後はこんな状態。だいたい1週間で発芽します。発芽直後の新芽の状態は踏まれることにとても弱いので、発芽から約23週間、4/9()の午前中からGWの中頃まで、公園の一部(北側の約半分)を養生させていただきます。私達の芝生づくりは「使ってなんぼ」のスタンスでやっていますので、極力養生はしないようにしているのですが、発芽後の新芽の時期だけは、公園のおよそ半分ほどを対象に、芝生の保護期間とさせていただいています。






その間利用者の皆さんには、その間公園が狭くなることを我慢していただかないといけませんが、GW後半にはきっと一面緑に復活した気持ちのいい芝生を楽しんで頂けることと思います。どうかそれを楽しみに、一時ご辛抱いただければと思います。

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