2009年6月28日日曜日

小金井二小の芝生(続き)

昨年東京都の芝生化推進プログラムにて校庭の全面芝生化を行われた、小金井市の小金井第二小学校を訪問しました。こちらでは、校庭の芝生化に際してしばしば不安材料とされる、芝生保護のための「養生期間」を全く取っておられません。それでも、子ども達の運動場、遊び場環境としては十分良好な状態を維持しておられます。

芝生を眺めていたら、小川校長先生に偶然お会いすることが出来ました。
以下、小川校長先生に伺ったお話を紹介します。

~一切養生しておられないそうですね。

「最初からそれが条件でした。芝生の校庭が素晴らしい、たくさんの効果があるというのは聞いていましたが、だからといって子ども達が使えないのでは意味が ありません。 幸い、小金井二小は素晴らしい方がサポートして下さっていて、目いっぱい使いながらもダメージを最小限にするような使い方の工夫も教えてもらっている。最大限使ってこの状態ですから、十分でしょう。」



~芝生の校庭にして何が変わりましたか?

「学校を吹き抜ける風が変わりました。以前は、校庭の上を吹き抜ける風は砂埃を含んだ熱風で、とても校舎の窓を開けておく気にならなかったけれど、今は全く違います。朝一番に校舎の窓を開け放つと実に涼しくさわやかな風が入ってくる。これが実に気持ちがいい。」



~子ども達の様子はどうですか?

もちろん、芝生にする以前よりもずっと多くの児童が外に出て、芝生の上を走りまわって遊んでいます。遊んでいる最中の動き、体育やスポーツをしているときの動きの質が変わって、以前にくらべてダイナミックになりました。その一方で保健室で記録している児童のケガは大幅に減っています。

面白いのは、誰もそうしろと言っている訳ではないのに、多くの児童が、芝生の外で靴を脱ぎ、脱いだ靴をきちんと揃えてから、裸足であそんでいます。なぜか脱ぎ散らかしたまま遊ぶ子というのは少ないのです。

体を動かして遊ぶという面だけでなく、児童の憩い、リラックスという面でも大きな効果があると思います。先日高学年の女子数名が校長室に来て、『校長先生!私達、青春してきたんだ!』と言うのです。『青春する』って何のことかと聞くと、『芝生の上に数人の友達と輪になって、寝そべっておしゃべりすること』だと教えてもらえました(笑)。 本当に素晴らしい環境です。」


~芝生にして、逆に困ったことというのはありませんか?

「この質問はよく聞かれるんですが、困ったことというのはありません。皆さん『ホントは何か問題もあるでしょ?隠さないで言って下さい!』と言われるんですが、ないのです。子どもたちのためを思えばいい事ばかりです。」

小川校長先生、芝生化先進校としての貴重なお話をお聞かせ頂きありがとうございました。
本ブログでこのお話を紹介することで、校庭の芝生化についての理解が少しでも深まってくれることを願いつつ、投稿します。

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