2011年10月4日火曜日

秋のオーバーシード



すっきりとした秋晴れの本日、むさしの市民公園秋の恒例イベント、オーバーシード作業を行いました。
オーバーシードとはなにかについて、簡単に説明しますと.....

現在むさしの市民公園の芝生の大部分は夏から秋にかけて旺盛に成長する(夏芝と呼ばれます)「ティフトン」という芝種が中心になっておりますが、この芝は気温が下がるにつれて成長が鈍くなり、冬の初めだいたい11月下旬には休眠に入ります。枯死してしまうわけではありませんが、茶色く枯れて成長が止まるため、踏まれて傷んでも回復することが出来なくなります。この状態が来年春まで続きます。

そこでこの状態の夏芝の上に、ある程度気温が低くても成長する種類(冬芝と呼ばれます)である「ペレニアルライグラス」という芝の種をまいて成長させます。この芝も最も寒い1~2月には成長が止まってしまうのですが、それでも11月~12月、3月~5月には、休眠中や休眠から起き出した直後の夏芝をある程度保護してくれます。1~2月の厳冬期を除いては、緑の状態を保ちます。

これがオーバーシードという管理手法で、国立競技場や味の素スタジアムなどの芝生もこの手法を用いています。むさしの市民公園でも、これら国内トップグレードの芝生と同様に、秋と春の2回この作業を行っています。




まずは芝刈りをしながら、芝生につもった落ち葉などを取り除きます。



バイブロエアレーターという機械を使って、春から夏にかけて踏み固められた地面をほぐして通気性をよくし、冬芝の種が根付きやすくします。

市民公園の芝生化をはじめた当初は農業用フォークを使ってプスプスと穴を開け、人力でこの作業を行っていましたが、公園全面1600㎡を芝生化してからは、さすがに手作業では無理があります。



土をほぐし、種が落ち込みやすい穴を開けておいてから、冬芝ペレニアルライグラスの種を播きます。スプレッダーを使って、1㎡あたり約40gの種を均一に播きます。




種を播いた後にもう一度バイブロエアレータを掛けて土と種をなじませてから、トラクターのタイヤを使って転圧します。



肥料を撒いてから最後に散水です。約1時間かけてたっぷり散水。約1週間で発芽することが見込まれます。それまでは基本的に毎日散水です。明日明後日と雨の予報となっていますので、天の恵みを期待します。



一連の作業が終わったのを見計らったように舞い降り集まってきた鳩達!

毎回種まきをする度に、かなりの量の種が鳩に食べられてしまうのが、私たちの悩みの種です。

どうやって情報交換しているのか知りませんが、種まき以前は数羽程度しか見かけなかったのが、日に日に増えていって、ひどい時には100羽以上いるのではないかという大群が、一心不乱に種をついばんでいたりします。平和の使いだかなんだか知りませんが、この時期この場所に限って言えば「害鳥」です。

皆さん、今後1〜2週間の間、市民公園の芝生で食事を楽しむ鳩を見かけたら、どうぞ遠慮無く、大人げなく、追っ払って下さいませ。ご協力よろしくお願いいたします。


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